多糖体(難消化性)の働き
<その1>
 私たちが口にする食べ物や飲み物に含まれる多くの炭水化物は、消化・分解され、腸菅で吸収されてブドウ糖に変わります。ブドウ糖は血液中に取り込まれ、筋肉や臓器のエネルギーに変わります。この血液中のブドウ糖の量が血糖値(HbA1c)として示されます。食後、この血糖値は一時的に上昇しますが、膵臓のランゲルハンス島からインスリンが分泌され、1~2時間もすると元の血糖値に戻ります。インスリンは血糖値を下げるホルモンで、血液中のブドウ糖が細胞・組織に取り込まれるときに重要な働きをします。
 しかし、何らかの原因でインスリンの分泌が遅れたり、分泌そのものが衰えたりしてしまうと、分泌されてもブドウ糖が細胞や肝臓に取り込まれなくなってしまいます。すると、空腹時であっても血液中にブドウ糖が溢れ、高血糖状態になり、筋肉や内臓がエネルギーを作り出せなくなり、全身のエネルギーが不足してしまいます。アロエベラの難消化性多糖体は、腸内細菌類の働きで生じた短鎖脂肪酸類の働きにより、インスリン感受性を高めて、血糖値を調整する働きがあることが、ヒトでの研究で報告されています。